斎王代「御禊の儀」2014
〜古都・スポット風景〜

御禊の儀
御禊の儀
童女(わらわめ)を従えた斎王代が御手洗川(みたらしがわ)(ならの小川)にゆっくりと両手を浸して心身を清めた後、人の形をした形代(かたしろ)にけがれを移して川に流します。
斎王代御禊(みそぎ)の儀
開催期間:2014年5月4日(日)
開始時刻:午前10時
開催場所:上賀茂神社

京都三大祭りの一つ「賀茂祭(葵祭)」。

5月4日、その「賀茂祭(葵祭)」でヒロインを務める第59代斎王代(さいおうだい)の「御禊の儀」が上賀茂神社の新緑の境内で執り行われました。

「斎王代」は、平安時代に賀茂大社(賀茂上下二社、即ち、上賀茂神社と下鴨神社)に仕えた天皇家の未婚の皇女「斎王(賀茂斎院)」の「代わり」をつとめる女性で、毎年京都にゆかりのある一般女性が選ばれています。

一方、「御禊の儀」は、身を清め祭りの無事を願う神事です。上賀茂神社と下鴨神社の隔年交代で催されていることから、今年は上賀茂神社で行われています。

賀茂斎院は、神宮(伊勢神宮)において古来より巫女(みこ)として奉仕する特別な女性として朝廷から未婚の皇女を斎王(斎宮(さいぐう))として遣わしたことにならったものとみられ、平安京遷都から16年経った弘仁(こうにん)元年(810)、嵯峨(さが)天皇が賀茂大社に斎王(斎院(さいいん))として遣わしたことに始まります。

賀茂大社は、先の平安京遷都を成した桓武(かんむ)天皇の後に即位した平城(へいぜい)天皇の大同(だいどう)2年(807)、「御祖神と別雷神、並びに正一位を授け奉る」(『日本紀略』)として最高の礼遇を受けるようになっています。いうまでもなく、御祖神(みおやのかみ)を祀るのは下鴨神社、別雷神(わけいかづちのかみ)を祀るのは上賀茂神社です。

嵯峨天皇が賀茂大社に斎王を遣わすようになったその発端は、嵯峨天皇が即位して間もなくの頃、兄で先の天皇であった平城上皇を擁する勢力との対立にあったといいます。

『賀茂皇大神宮記(かもこうたいじんぐうき)』ではそのいきさつを次のように伝えています。

「嵯峨天皇は賀茂大神に勅使を遣わして、官軍に神力を与え給え、さすれば御宮仕えに皇女を奉ります、と願った。その後対立が治まり、世の中に平穏が訪れるようになったことから、嵯峨天皇はその願いが叶ったことを受けて、有智子(うちこ)内親王という皇女を斎王として弘仁元年(810)に賀茂大社へ遣わすようになった。」

こうして始まった斎王は、その後原則として新しく天皇が即位するごとに卜(うらない)で未婚の内親王か女王の中から決められるようになったのでした。

その斎王が営んだ催しの中の一つにあったのが賀茂祭への参列でした。斎王は、賀茂祭のときにのみ、予め賀茂川で禊を済ませ、祭りの当日には斎院(斎王の居所)を出て、勅使の行列に加わり、賀茂大社、即ち、下鴨神社と上賀茂神社に参ってその行事に奉仕したのでした。

この斎王をたてる制度はその後およそ400年間続きましたが、承久(じょうきゅう)の乱の混乱(承久3年(1221))に加え、制度維持に必要な出費が朝廷にとってはかねてより大きな負担となっていたこともあり、13世紀初頭の鎌倉初期の建暦(けんりゃく)2年(1212)、第35代斎院退下を最後に廃絶となっています。

毎年、永永と受け継がれていく賀茂祭にはヒロインとなる斎王の存在は必要不可欠とされ、江戸時代には復活の兆しもあったようですが成し得ませんでした。

そして昭和31年(1956)、遂に賀茂祭の路頭行列に斎王が参列することとなります。ただ、斎王として皇女・女王を遣わすという本来の方法が復活されたわけではなく、斎王に代わる「斎王代」として「斎王代・女人列」が加えられることになったのでした。これによって、祭りにより一層の華やかさが戻ったことは想像に難くありません。

「御禊の儀」を済ませた斎王代がヒロインを務める賀茂祭(葵祭)は5月15日に行われます。

【関連情報】
賀茂祭(葵祭)
賀茂祭(葵祭)2012
賀茂祭(葵祭)2013
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賀茂祭(葵祭)2023
賀茂祭(葵祭)2024
写真集写真集(32枚の写真が表示されます。)
写真 
一の鳥居
定刻になると斎王代と女人列の一行がこの鳥居をくぐって二の鳥居へと向かいます。

【概観図】
※マップの操作については下記をご参照ください。

【マップ掲載番号の説明】

図中の[地図]のボタンをクリックして、その下に表示される「航空写真」をクリックし、図を拡大表示する(下記「マップの操作について」参照)とよりはっきりと見ることができます。
  1. 一の鳥居
  2. 御車舎
  3. 斎王桜(枝垂桜)
  4. 御所桜(枝垂桜)
  5. 馬出しの桜
  6. 見返りの桐
  7. むち打ちの桜
  8. 勝負の紅葉
  9. 校倉
  10. 御物忌井
  11. 庁屋(北神饌所)
  12. 渉渓園
  13. 拝殿
  14. 外幣殿
  15. 神馬舎
  16. 二の鳥居
  17. 楽屋
  18. 土屋
  19. 橋殿(舞殿)
  20. 立砂
  21. 細殿
  22. 玉橋
  23. 楼門
  24. 本殿
  25. 権殿
  26. 西の鳥居
  27. 勅使殿
  28. 御手洗川
  29. 御物忌川
  30. ならの小川
  31. 神山(こうやま)(図の左上にある−(マイナスボタン)を4回クリックして下さい。)
  32. 社家町
  33. 明神川
  34. 御薗橋(みそのばし)(図の左上にある−(マイナスボタン)を1回クリックして下さい。)
  35. 御禊の儀

マップの操作について

  • マップの上でマウスを任意の方向に動かす(ドラッグする)と表示範囲が変わります。
  • 図中の+(プラス)ボタンをクリックする毎に図が拡大され、−(マイナス)ボタンをクリックする毎に図が縮小されます。
  • 図中の[地図]のボタンをクリックすると地図タイプを切り替えることができます。
  • 非表示にした吹き出しを再度表示するには、赤いアイコンをクリックして下さい。
  • 最初の状態に戻すには、キーボードのF5キーを押下してください。

近隣の観光スポット情報

上賀茂神社の一の鳥居をでて左手(東)へ行くと明神川に沿って土塀が並ぶ上賀茂社家町(重要伝統的建造物群保存地区)があります。

posted by はんなり・ジャーニー at 09:35 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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